西ガート山脈のウッタラ・カンナダ地区の常緑樹の中に誇り高くそびえ立つ、ヤナの巨大な岩山。海辺の町クムタから25キロ、チャンドリカ川近くのシルシから40キロに位置し、巡礼者、トレッキング愛好者、自然好きが集まる場所です。 涼しい風が吹き抜ける丘陵地帯を16キロ歩くと、岩山の麓に到着します。頂上まで行けば、息を呑むような光景が待っています。圧巻のバイラヴェシュワラとジャガンモヒニの峰の下には、シヴァ神を祭った洞窟寺院があります。長いときの流れによって、石灰岩でできた寺院は黒ずみ、茶色っぽくなってしまいました。岩の表面には蜂の巣の跡がシミになっています。

伝説では、邪悪な悪魔バースマスラが改悛し、シヴァ神から力を授かります。それは、手の中に誰かの頭を収めれば、相手を灰にしてしまうことができる力でした。しかし、恩知らずなバースマラは、この力をシヴァ神に試してみようと考えます。バースマラがシヴァを滅ぼそうと追いかけてくると、シヴァはヤナのバイラヴェシュワラの峰の上に避難しました。伝説によれば、ヤナのもう一方の峰、ジャガンモヒニは、モヒニ神に化身してシヴァの命を救ったヴィシュヌ神にちなんで名付けられたとのことです。