海辺の都市マンガロールは、ゴアからケララに向かう際の、利便性のよい、快適な中継地です。ココヤシの街路樹に縁取られた細く曲がりくねった街路、テラコッタの瓦で葺いた屋根の雰囲気たっぷりの家々、美しいビーチ、寺院や教会、そしてココナッツ・カリーのスパイシーな香り… ヨーロッパ的な魅力を持つ街並みです。ハイデル・アリの時代、マンガロールは主要な貿易港であり、造船業の中心地でした。現代ではビジネスと商取引の中心地となり、カルナータカの主要な港としてコーヒー、スパイス、カシューナッツなどを輸出しています。

岩壁の上に建つソメシュワール寺院は、10世紀に建立された女神マンガラ・デヴィを祀る寺院。カドリ・マンジュナタ寺院は11世紀に建てられ、銅でできたロケシュワラの図像があります。これらがキリスト教会や、イスラムのモスクと共存しているのです。特筆すべきモスクとしては、何世紀も前にアラブ人によって建てられたブンダーのジュンマ・マスジード。そして、ライトハウス・ヒルにあるイドガー・モスクは18世紀の終わりにティプ・スルタンによって建てられました。キリスト教会では、聖アロイシウス大学礼拝堂の壁と天井に描かれた見事なフレスコ画が必見でしょう。シュリーマンティ・バイ記念政府博物館は、陶磁器、木彫などの美術工芸品や、考古学・民族的資料などを収蔵展示しています。自然志向のヒトなら、マンガロールから12キロの所にある公園、ピリクラ・ニサガルダマがお勧めです。120ヘクタールの敷地にはボート乗り場、野生生物サファリ、水族館、そして科学館があります。