ヤガチ川の畔のベルールには、星型の寺院があり、手で削り出した柱や彫刻に息を呑むことでしょう。ホイサラ寺院としては唯一、今も崇敬されています。一頭一頭違う突進する象の姿、神話上の人物、戦いの風景、ダンサーや音楽家たちをモチーフにした凝った浮き彫りが施されたフリーズには、想像力をかき立てられます。ヴィシュヌ神を乗せて運ぶ鳥、ガルーダの彫像が、入口に寺院を礼拝するように立っています。角度の付いた支えには天上の妖精たちの姿が表現されています。ベルールでしか見られない、ホイサラ建築の最も見事な例です。妖精たちは歌ったり、踊ったり、日常の雑事に勤しんだりしています。化粧、宝石、髪飾りなど、細部にいたるまで豊かに表現されています。祠の前にある滑らかな円形の壇には、ヴィシュヌヴァルダナ王の后、シャンタラ・デヴィの像があります。同じ寺院群のなかにあるチェンニガラヤ、ヴーィラナラヤナ、スリデヴィ、ブーデヴィなどの寺院も、同様に印象的です。
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